まずこの絵を観てもらおう。
この絵はジャスパー・ジョーンズが描いた「フォールス・スタート」という作品で、2006年に8000万ドル(約65億円)で落札されたものだ。
これだけ高い価格がついているのだから、おそらく価値のある絵なんだろうなあと推測する。
なぜ"推測"なのかというと、この"ペンキをぶち撒けただけのような鮮やかな色彩のラクガキ"が本当に価値のあるものなのかどうかが自分には判断できないからである。
このような判断をするのは自分だけではないはずだ。
多くの人が、『みんなスゴイって言ってるんだし多分価値のあるものなんだろう』という、ひどくあやふやな空気に流されている。
ニュー速嫌儲板にこんなスレッドが立っていた。
『あらゆる批評家が賞賛するが大衆は見向きもしない作品、あらゆる批評家が酷評するが大衆の誰もが見に行く作品、どちらに価値があるか?』というタイトルである。
この後者の『あらゆる批評家が酷評するが大衆の誰もが見に行く作品』が、興収は235億円を突破した大ヒットアニメーション映画『君の名は。』のことを指しているのは明白であろう。
それだけの興行収入を挙げているにも関わらず、この映画は多くの批評家に酷評されている。
その批判の主を占めるのは「大衆にウケそうな要素を詰め込んだだけの低俗な映画だ。」という声である。
だが、その低俗であるとか高尚であるとかは一体誰が決めることなんだろうか?
大衆にウケるのを目的として作られた作品は低俗で価値のないモノなんだろうか?
タカユキの三日坊主ブログ
深淵を覗く時、深淵を覗いているのだ。
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